【歯を残す】被せものが脱離した右下小臼歯のエクストリュージョン+セラミック治療

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した右下小臼歯のセラミック治療についてです。
 

患者さんは70代の方です。

右下第一小臼歯の被せ物が脱離で来院されました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して口腔内を確認します。

被せ物と土台が脱離しています。

歯質の量が少ないため、歯肉が歯に覆いかぶさっています。

この状態だと被せることが難しいです。

歯質の残っている量によっては保存が難しく、抜歯になる可能性もあります。

患者さんは歯をなるべく保存したいとのことです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の画像を患者さんにお見せして治療方法を説明します。

今回は、歯を引っ張り上げるエクストリュージョン(挺出)を行います。

エクストリュージョンについての以前のブログです→右上の被せ物がはずれた方の治療(エクストリュージョン編)
 

動かしたい歯にフックをつけ、前後の歯にワイヤーを装着し矯正用のゴムで引っ張ります。

矯正用のワイヤーなどが対合歯に当たらないかも確認します。
 

こちらはエクストリュージョンが終わり、歯周組織を整えた後の画像です。

術前に比べ歯質が歯肉より上に上がってきました。

この後は、土台を作りセラミッククラウンの型取りをします。

エクストリュージョンを行わなければ保存は難しいと考えます。
 

こちらがセラミッククラウンをセットした時の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の画像です。
 

無事にセラミッククラウンがセットできてよかったです。

今後はメインテナンスで経過観察を行なっていきます。

エクストリュージョンやセラミックを使用した治療は自費治療になります。

被せ物が脱離した方や歯が保存ができるか気になる方などご相談下さい。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史