【歯肉退縮・物がつまる】左下の被せ物と歯の間に物がつまる方の上皮下結合組織移植術(歯肉移植)

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左下の被せ物と歯の間に物がつまる方の上皮下結合組織移植術(歯肉移植)についてです。

患者さんは50代の女性です。

患者さんは被せ物の治療をしてもらったが、物がつまることが気になり治療を希望されています。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して確認します。
 
左下の4番目と5番目の間に物がつまるとのことです。

探針という器具を使用して確認すると、細菌の塊の白いバイオフィルム(デンタルプラーク、歯垢)が歯と歯の間のから出てきます。

汚れが溜まるこの状態が続くと歯周病やむし歯になる可能性が高いです。

 
隙間が空いています。
 
手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。

歯と歯の間のコンタクトは問題ないですが、その下の部分が隙間が認められます。

この部分の歯肉は歯間乳頭(パピラ)といいます。

この部分を歯周組織(歯肉)で埋めることは非常に難しいです。

患者さんには現状や治療法、費用などをよく説明し同意を得て治療を行いました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)で世界的に有名な秋山勝彦先生のご考案のオリジナルの器具での術式を使用して治療を行います。

いきなりですが、治療後のマイクロメインテナンス時です。
 
手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。
 
隙間に歯周組織が再生され、スペースがなくなりました。

もちろん患者さんから物がつまらなくなり、歯ブラシもしやすく快適と言ってもらえました。

比較です。
 
歯と歯の隙間だけでなく、同時にオペをした前から3番目の犬歯の歯肉退縮も改善されています。

すべての方が適応ではありません。

秋山勝彦先生ご考案の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用するスリーステップ秋山メソッドを応用することで、今まで非常に難しいとされていた治療も改善する可能性が非常に高いを思われます。

治療は今回のようにエムドゲインを使用した歯肉移植は自由診療になります。

治療期間・回数：約4ヶ月、7回
費用(自由診療になります。)
上皮下結合組織移植術(歯肉移植)：194,800円(材料代込み)3本分
補綴治療：233,000円(材料代込み)2本分
リスク・副作用：出血、腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯肉退縮、しみる症状など
※歯肉退縮の進行状態、歯の本数によって費用が異なります。
個人差や生体反応もあるため、すべての方が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

今回は以上になります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯肉退縮、歯周病治療や根管治療などご希望の方はご連絡お待ちしています。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史