【根管治療】左上前歯のファイバーコア(土台)の除去

2022.06.17

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左上前歯のファイバーコア(土台)の除去についてです。

患者さんは左上の前歯の根の先の歯肉に違和感があり来院されました。

特に鼻の下の歯肉を押すと痛みがあるそうです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療を希望されています。
 

こちらが術前のデンタルX-P写真です。

よく見るを根の先に病巣(矢印)と思われる透過像が確認できます。

ファイバーコアと思われる土台が入っています(点線)。

患者さんは今までの担当歯科医師から被せ物、土台は除去しないで経過観察を薦められたそうです。

土台が比較的に長く、除去するリスクは高いと思われます。

患者さんは症状が日に日に強くなっているそうです。

患者さんによく説明し土台を除去し根管治療を行うことになりました。
 

実際の治療になります。

治療中に痛みがないように麻酔をします。

左上の被せ物を除去していきます。
 

被せ物を除去しました。

むし歯(虫歯)も除去します。
 

根管内のファイバーコアを除去しています。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しているので、暗い根管内もファイバーコアを見て確認して除去できます。
 

土台をほぼ除去できました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を上げて確認します。
 

オレンジ色に見えるものは、以前根管治療をした際の最終的なお薬(ガッタパーチャ)です。

ガッタパーチャが確認できたので土台のファイバーコアが取りきれたと思われます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)で確認し、最後にデンタルX-P写真でも確認します。
 

左側が土台を除去した画像です。

白く写っていたファイバーコアがなくなっていることが確認できます。

患者さんも土台が除去できるが不安だっだそうです。

術後には除去の治療動画などを使用して説明をしました。

患者さんは安心されました。

よかったです。

この後の流れは後日症状が改善されたら、根管治療が終わります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで、治療時間や治療の質が向上します。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用したコア(土台)の除去や根管治療は自費治療になります。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史