【根管治療】左上の前歯の被せ物が取れた(診査編)

2022.05.20

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左上の前歯の被せ物が脱離した患者さんについてです。

患者さんは最近前歯の揺れを感じはじめて、脱離したそうです。

お痛みはないそうです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して口腔内を確認します。
 

被せ物はコアといわれる土台ごと脱離していました。
 

咬合面(咬み合う面)からも確認します。

歯質は変色してむし歯(虫歯)になっています。
 

X-P写真です。

やはり、以前根管治療をされた歯です。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を上げて確認します。
 

マイクロクラックというひびが入っています(矢印)。

思った以上にクラックが入っています。

特に頬側のクラックは幅の深さもあると思われます。

頬側の歯根面も確認します。
 

マイクロクラックは歯根の先端までは入っていませんでしたが、歯根面までクラックが入っています。

あまり状態のよい歯ではありません。

この画像を患者さんにお見せしよく説明しました。

患者さんはなるべく歯を抜きたくないと、保存治療を希望されています。

次回から治療を始めていきます。

今回はここまでです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)は、治療だけでなく診査や診断にも有効です。

患者さんに瞬時にお見せして説明することもできます。

気になることなどございましたら、ご相談ください。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史