【メタルコア除去・根尖病変】マイクロスコープを使用して左上側切歯の根尖に残ったガッタバーチャ(根管充填材)除去

2024.12.16

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回はマイクロスコープを使用して左上側切歯の根尖に残ったガッタバーチャ(根管充填材)除去の内容です。

患者さん80代の女性です。

左上の前歯(左上中切歯)が取れたことが気になり来院されました。

以前に歯を抜歯してもらい仮歯を左右の歯につけてもらったそうです。

根管治療の左上側切歯は以前に根管治療をされその上にセ被せ物を入れたそうです。

長いメタルコアが入っており、根の先は根尖病巣と思われる透過像が認められます。

患者さんに根管治療の説明などをして同意を得て、自由診療にて手術用顕微鏡(マイクロスコープ)や保険適応外の材料での治療を選択されました。

後日、準備や治療時間を十分に確保して根管治療を行います。

根管はメタルコアが太く長いものが入っていました。

お口の中は暗くて狭く、特に根管の中は肉眼やルーペでは暗くよく見ることが難しいです。

マイクロスコープは拡大のでき照明も良いため安心、安全にメタルコア除去、根管治療が行えます。

当院の根管治療です→マイクロスコープを使用した根管治療

今回の太く長いメタルコア除去も短時間で行うことができました。

患者さんの歯の状態やメタルコアの状態など除去に時間がかかることもありますが、肉眼よりは遥かに早いです。

こちらがメタルコアを除去した状態です。
 

オレンジ色に見えるのはガッタパーチャ(根管充填材)です。

メタルコアを除去しむし歯を取りました。

歯冠部(歯の頭)がないため、歯を補強するために隔壁を作成します。
 

隔壁を作成しラバーダム防湿を行いました。

ブルーに見えるのがゴムのシートのラバーです。

根管内をキレイにしていきます。
 

根管内にあるガッタパーチャを取り除けたと思いましたが、根尖部にガッタパーチャのカケラが残っていました。

根尖に歯肉のような赤い部分が認められます。
 

左が根尖部付近にあるガッタパーチャのかけらです。

右が除去しました。

マイクロスコープを使用しなければガッタパーチャや感染の除去は非常に難しいと思います。

今回はここまでです。

根管治療後の経過が問題ねければ自由診療の白い被せ物(セラミック、ジルコニア)の治療になります。

根管治療回数:1回
費用:CT撮影11,000円
         コア除去33,000円
   根管治療110,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療などご興味があります方はご連絡お待ちしております。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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