【セカンドオピニオン・歯根破折】他歯科医院で抜歯と言われた左上の奥歯の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用してのセカンドオピニオン

2024.08.28

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は他歯科医院で抜歯と言われた左上の奥歯の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用してのセカンドオピニオンついて書きたいと思います。

患者さんは他の歯科医院(2ヶ所)で抜歯になると言われ、納得できず当歯科医院でセカンドオピニオンを希望されて来院されました。

当歯科院のセカンドオピニオンについてです→セカンドオピニオン

患者さんは歯にヒビが入っていて保存が難しく抜歯については理解しているそうです。

しかし、どのようになっていて抜歯しないといけないかを教えて欲しいとのことです。

セカンドオピニオンのため当日治療はできません。
 

こちらは左上の第二大臼歯になります。

仮封などはありませんでした。

セカンドオピニオンでは簡易的な仮封は除去して確認することはありますが、被せ物がある場合などは除去はできません。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。
 

こちらは口蓋根といって舌がある方です。

根管までヒビ(クラック)が入っています。

クラックの間には赤く歯肉が見えているぐらいクラックの幅が認められます。
 

こちらは遠心根といって前歯から遠い根管にも白いクラックが認められます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用すると当たり前ですが、よく見えます。

お口の中は暗くて狭いため肉眼やルーペでは確認することは難しいです。

そして、患者さんに見せるために手術用顕微鏡(マイクロスコープ)専用のカメラやプレゼンテーション用のソフトなどによって瞬時に患者さんの歯や歯肉などを説明することが可能です。
 

探針という細く力が入らない器具で歯質を触るだけでプカプカ動きます。

ここでは静止画ですが、患者さんにお見せする際は動画になっています。

クラックだけでは抜歯にはなりません。

クラックがどこまで入っているかや感染の程度なども重要な判断基準です。

今回は残念ながらクラックが口蓋根と遠心根まで深く入っています。

歯根破折と診断し保存が難しいと診断しました。

患者さんは手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の画像での説明を受けると納得され次回抜歯することの同意を得ました。

なるべく歯を残したかったですが、保存が難しいこともあります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)は治療にはもちろん患者さんの説明にもとても有効です。

今回はセカンドオピニオンについてでした。

自由診療となりますので保険適用はできません。

費用:22,000円

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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