【根管治療・根尖病変】左下の奥歯の歯肉の腫れた感じが続く方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療

2024.05.07

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左下の奥歯の歯肉の腫れた感じが続く方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療の内容を書きたいと思います。

患者さんは数年まえに根管治療を受けたそうです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療をして欲しいということで来院されました。
 

咬み合わせを複数回調整してもらったそうです。

被せ物の中の金属が露出しています。

打診痛や根尖部圧痛もあります。

患者さんに根管治療の必要性を説明し同意を得て手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療を行いました。

初診時は患者さんの訴えをよく聞かせてもらい、実際の治療は次回の来院時に治療時間を確保して行っていきます。

後日、治療を開始します。

まずは被せ物の除去から行っていきます。
 

被せ物が除去できたら次はメタルコアという金属の心棒を除去していきます。
 

第一大臼歯に入っている大きなメタルコアのため、除去しやすいように近心と遠心でに分割にします。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用すると金属が分割できているかよく見えます。

分割後は超音波の器具を使用して振動をかけてメタルコアを除去します。
 

メタルコアを除去すると中がむし歯(虫歯)に感染し歯質が変色しています。

根管内に入っているオレンジ色のお薬はガッタパーチャという根管充填材です。

ガッタパーチャの周りに黒く汚れがついています。

歯質が少ないため隔壁という補強をしてラバーダム防湿を行い根管治療を始めます。
 

根管内の古いガッタパーチャを除去し根管内を清掃していきます。
 

根管内がキレイになったことを確認します。

X-P写真でも問題ないか確認して根管充填になります。

治療の流れとしては根管充填が終わり土台を入れて被せ物を入れていきます。

いきなりですが、ジルコニアクラウンが入った状態です。
 

症状も改善されよかったです。

今後も注意深く咬み合わせなどもチェックしていきたいと思います。

今回はここまでです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで治療の質や治療時間の短縮に役に立ちます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)での治療ご興味があります方はご連絡お待ちしています。

根管治療回数:4回(約1ヶ月半)
費用:CT撮影11,000円
         コア除去22,000円
   根管治療132,000円
   ジルコニアクラウン165,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史