【根管治療・根尖病変】左上の前歯の根尖病変の根管治療

2023.12.12

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左上の前歯の根尖病変の根管治療についてです。

患者さんは30代女性です。

左上の前歯の歯肉が腫れが大きくなっていることが気になり治療を希望されています。
 

■手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して口腔内診査


口腔内を確認すると左上1番目の歯の根本の部分がおできのように腫れています。

器具で晴れている部分を触ると膿が溜まっているようです。

 


痛みや強い違和感など症状はないようです。

歯の神経の歯髄は反応がなく歯髄壊死の可能性が高いです。

いつものように検査をし診査診断を行い患者さんによく説明し治療の同意を得て根管治療を始めました。

当歯科医院の根管治療について→マイクロスコープ使用した根管治療
 

■右上1番のラバーダム防湿をしての根管治療


ここから治療になります。

麻酔を行い根管治療をスタートします。

根管治療をするためにはラバーダム防湿が重要です。

ラバーダムはゴムのマスクです。

根管内に唾液などを入れないようにします。

他にも利点が多いです。

歯や歯周組織の状態などによってラバーダムができない場合もあります。

 


こちらがラバーダム防湿をした状態です。

下の画像はデンタルミラーを使用して根管内を治療しています。
 

根管内を探ると歯髄と思われる組織が出てきました。
 



歯髄と思われる組織を除去する瞬間に壊疽臭という腐った匂いがしました。

やはり、歯髄が壊死していたと思われます。

根管内からも排膿していました。

根管内をよく清掃、洗浄を行います。

根管内から排膿や汚れがないことを確認します。

 



最後にキレイになった根管内にお薬を入れてこの日は終わります。

次回、腫れや症状など問題なければ最後のお薬を根管内に充填して根管治療が終わります。

今回はこれで終わります。

根管治療や歯周病でお困りの方はご連絡お待ちしています。

歯を残せるように精進していきます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史