【歯周病治療・歯石除去】手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての下の前歯の歯石除去

2023.12.11

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての下の前歯の歯石除去についてです。

患者さんは60代の女性です。

久しぶりの歯科医院で歯石除去など歯をクリーニング希望で来院されました。

術前に歯周組織検査として歯周ポケットや動揺、出血の有無などの検査を行います。

その後、X-P検査を行います。

全体的に4mm以上歯周ポケットが確認されました。

患者さんには口腔内写真など使用の説明し同意を得ています。
 

■手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した口腔内診査



下の歯の舌側になります。

普段から紅茶などをよく召し上がれるそうで茶色いステインが沈着しています。
 

歯と歯の歯肉が赤く腫脹しています。

歯石や細菌の塊のバイオフィルムが多く沈着しています。

こちらは頬側です。
 


エアーをかけると歯肉がめくれ歯石、バイオフィルムが歯周ポケットの下にあります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用するとよく歯根表面が観察できます。

当日は検査結果や手術用顕微鏡(マイクロスコープ)での動画を使用して説明をよく行います。

いきなり治療ではなく、歯周病についてよく理解して頂きます。

歯周病治療に重要な正い歯ブラシの磨き方や動かし方などの練習などが必要です。
 

■実際の治療



患者さんに歯周病についてよく理解してもらい、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯周病治療を希望されました。

当歯科医院の歯周病治療→マイクロスコープを使用した歯周病治療

術前に注意事項などよく説明し歯周病治療を開始していきます。

画像に出血が出るものがありますのでご注意下さい。
 


術中に痛みが出ないように麻酔をしていきます。

この処置は術中も術後の痛みはほとんどないと今までの患者さんは言っています。

歯の頭の歯冠部のステインなどを除去し歯と歯肉の間の歯周ポケットに入っている歯石やバイオフィルムを除去していきます。
 

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して歯根表面をよく観察して、歯石除去、バイオフィルムの破壊、除去を行います。

お口の中は暗くて狭いため歯根表面を確認することはとても難しいです。

歯根になるべく傷やダメージを加えないように慎重に除去していきます。

上の画像は除去しキレイになった歯根表面です。

次は頬側です。

 

茶色く歯石が歯根表面に付着しその上にバイオフィルムが付着しています。
 

キレイになりました。

歯と歯の間を最大倍率21.3倍で拡大して確認します。

肉眼だとここまで確認んすることは非常に困難だと思われます。

 

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を低倍率に戻します。

処置によって低倍率から高倍率など使い分けます。

今回はここまでです。

術後の説明をしてこの日は終わります。

治療期間・回数:約1ヶ月、3回
費用(自由診療になります。):92,400円(下顎前歯6本)
リスク・副作用:出血、腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯肉退縮、しみる症状など
※歯周病の進行状態、歯の本数によって費用が異なります。

今回は以上になります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯周病治療や根管治療などご希望の方はご連絡お待ちしています。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史