【根管治療・根尖病変】右下の前歯の根尖病変の根管治療
2023.09.22
こんにちは。
東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。
今回は右下の前歯の根尖病変(根尖病巣)の根管治療についてです。
根尖病変(根尖病巣)とは根っこの先に炎症があり膿が溜まっている状態です。歯根嚢胞とも言われることもあります。
今回の患者さんは強い自覚症状はありませんでした。
X-P写真では右下切歯の根尖に黒い大きな影(透過像)が認められました。
根尖病変(根尖病巣)の原因と思われる右下切歯や隣接歯の診査診断を行いました。
こちらはデンタルX-P写真です。
根管に入っている根管充填材(白く映っている不透過像です)が不足していると思われます。
患者さんに現在の状況、このまま治療しない場合のことなどをよく説明し根管治療の同意を得ました。
まずは被せ物とメタルコア(金属の土台)を除去します。
こちらの画像は被せ物を除去した時のものです。
歯質が変色してむし歯(虫歯)が進行していました。
光って見えるのがメタルコア(金属の土台)です。
慎重にメタルコア(金属の土台)を除去していきます。
ピンセットでメタルコア(金属の土台)を除去できました。
その後、むし歯(虫歯)を徹底的に除去し隔壁といって歯質を補強します。
手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療を行います。
当歯科医院の根管治療についてです→マイクロスコープを使用した根管治療
根尖病変(根尖病巣)の改善を目的に、根管治療を行い根管内を機械的に清掃し、化学的に洗浄しました。
いきなりですが、術前と術後のデンタルX-P写真です。
左側が術前です。
丸印が根尖病変(根尖病巣)と思われる黒い透過像です。
右下の側切歯の歯根が病巣の影響なのか左隣の犬歯の方に傾いています。
右側が術後です。
術前の黒い透過像が改善傾向にあると思われます。
歯根も犬歯側から切歯の方に動いたように見えます。
根尖病変(根尖病巣)の状態がよくない場合などは外科的根管治療や保存が難しい場合もあります。
患者さんは強い自覚症状はなかったけど、治療してよかったと仰っていました。
定期的なクリーニングとともに検診もとても重要です。
むし歯(虫歯)、歯周病、根尖病変(根尖病巣)など症状がなくても進行してしまうこともあります。
気になるところがなくても定期検診は重要ですね。
今後も診査診断能力や治療のスキルも上げるように精進していきます。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史
東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。
今回は右下の前歯の根尖病変(根尖病巣)の根管治療についてです。
■根尖病変(根尖病巣)とは
根尖病変(根尖病巣)とは根っこの先に炎症があり膿が溜まっている状態です。歯根嚢胞とも言われることもあります。
今回の患者さんは強い自覚症状はありませんでした。
X-P写真では右下切歯の根尖に黒い大きな影(透過像)が認められました。
根尖病変(根尖病巣)の原因と思われる右下切歯や隣接歯の診査診断を行いました。
こちらはデンタルX-P写真です。
根管に入っている根管充填材(白く映っている不透過像です)が不足していると思われます。
患者さんに現在の状況、このまま治療しない場合のことなどをよく説明し根管治療の同意を得ました。
■治療の流れ
まずは被せ物とメタルコア(金属の土台)を除去します。
こちらの画像は被せ物を除去した時のものです。
歯質が変色してむし歯(虫歯)が進行していました。
光って見えるのがメタルコア(金属の土台)です。
慎重にメタルコア(金属の土台)を除去していきます。
ピンセットでメタルコア(金属の土台)を除去できました。
その後、むし歯(虫歯)を徹底的に除去し隔壁といって歯質を補強します。
手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療を行います。
当歯科医院の根管治療についてです→マイクロスコープを使用した根管治療
■治療経過
根尖病変(根尖病巣)の改善を目的に、根管治療を行い根管内を機械的に清掃し、化学的に洗浄しました。
いきなりですが、術前と術後のデンタルX-P写真です。
左側が術前です。
丸印が根尖病変(根尖病巣)と思われる黒い透過像です。
右下の側切歯の歯根が病巣の影響なのか左隣の犬歯の方に傾いています。
右側が術後です。
術前の黒い透過像が改善傾向にあると思われます。
歯根も犬歯側から切歯の方に動いたように見えます。
根尖病変(根尖病巣)の状態がよくない場合などは外科的根管治療や保存が難しい場合もあります。
患者さんは強い自覚症状はなかったけど、治療してよかったと仰っていました。
定期的なクリーニングとともに検診もとても重要です。
むし歯(虫歯)、歯周病、根尖病変(根尖病巣)など症状がなくても進行してしまうこともあります。
気になるところがなくても定期検診は重要ですね。
今後も診査診断能力や治療のスキルも上げるように精進していきます。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史
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