【歯周病治療・歯周組織再生療法】右下奥歯の被せ物がすぐ取れる

2023.03.13

こんにちは。

東京都立川市にある歯医者の「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は、右下奥歯の被せ物がすぐ取れる方についてです。

患者さんは右下奥歯の被せ物の治療をしてもらっても、すぐに取れてしまうそうです。

■マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用して右下奥歯を確認します。


被せ物が脱離した歯は、右下の一番奥の歯の第二大臼歯です。
 

歯質が少ない部分に歯肉が乗っています。

歯肉の色も良くなく、腫れています。
 

歯と歯肉の隙間を器具で確認します。

歯と歯肉の間から白い膿が出ています。

歯周ポケットを計測すると出血もあり、4mm以上ありました。

患者さんは歯肉からの出血は気になっていましたが、排膿していることや歯周病が進行していことなど自覚はないそうです。

歯周病で歯肉が腫れて歯の上に乗っているため、被せ物が脱離を繰り返すと思われます。

そのため、歯周病の治療を優先して行いました。

まずは、検査や資料を取り他の歯の治療も含め説明します。

■マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用しての歯周病治療


当歯科医院の歯周病治療です→マイクロスコープを使用した歯周病治療/歯肉退縮の治療

歯周病治療ではまずは歯周病治療について理解してもらいます。

その後、正しい歯磨きができるように歯磨きの練習をしていきます。

その後にマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用しての歯周再生療法を行なっていきます。
 

歯肉をのけて歯根表面を確認して、歯石やバイオフィルムなどの汚れを除去していきます。
 

歯と歯肉の間から茶色い歯石が出てきました。
 

マイクロスコープを使用しないと、歯と歯肉の間の隙間の歯石は見えません。

お口の中は暗くて狭いため、感覚の治療になると治療の予後は良くありません。
 

■術後の経過


術後は歯肉の炎症が落ち着き、歯肉が引き締まりました。

歯肉の色も術前の赤い感じから、ピンク色に健康でキレイな状態になりました。
 

もちろん、排膿はありません。
 

左が術前です。

右の画像は術後で歯肉が引き締まり、歯肉が腫れて見えなかった歯質が見えてきました。

今回の様に歯周ポケットが深くバイオフィルムや歯石などがある場合は、歯周病の治療を行い歯肉の状態を改善してから出ないと、被せ物が取れてしまう場合もあります。

この後にむし歯を除去して被せ物を入れていきます。

歯周病はなかなか症状が強く出ない病気のため、気づいた時には進行している場合もあります。

マイクロスコープを使用しての歯周病治療、むし歯(虫歯)治療、根管治療などご興味があります方はご連絡お待ちしています。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史