【歯周病治療・根分岐部病変】左下奥歯の歯肉の違和感が続く

2022.11.18

こんにちは。

東京都立川市にある歯医者の「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左下の奥歯の歯肉の違和感が変わらないとのことで治療を希望された方についてです。

原因と思われる歯は左下第一大臼歯の歯肉と思われます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して確認していきます。

歯周ポケット検査もして4mm以上歯周ポケットがあり歯肉から出血もありました。
 

歯肉も赤く発赤しています。

歯肉もぶよぶよして腫れています。

当歯科医院の歯周病治療についてです→マイクロスコープを使用した歯周病治療/歯肉退縮の治療

当歯科医院のHPにも記載させて頂きましたが、約4mm以上の歯周ポケットがあるとなかなか治療が難しいです。

そのため歯周病を治すことはとても難しいです。

患者さんに現状と治療法についてよく説明し同意を得て手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯周病治療を行いました。

当歯科院では、いきなり治療は行わず検査をしてよく説明してから後日治療を行うことが多いです。

まずは、正しい歯磨き、歯周病について、治療についてよく理解して頂いてから治療を進めていきます。

後日、麻酔をして手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯周再生療法を行います。
 

歯根表面を確認していきます。
 

歯根表面に茶色く変色した縁下歯石と思われるものが確認できました。

その上に白いバイオフィルム(デンタルプラーク・歯垢)が見えます。
 

最大倍率まで手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率の21.3倍まで拡大します。

お口の中はとても暗くて狭いです。

特に歯と歯肉の間の隙間は肉眼だと見ることが難しいです。

ZEISS社 EXTARO 300のマイクロスコープは、高照明、高倍率でとてもクリアに見えます。

大臼歯という奥歯は歯根が分かれています。

分岐部と呼ばれています。

分岐している部分にバイオフィルムや歯石など感染物が付着しています。

解剖学的にも複雑でなかなか処置は難しいです。

肉眼での治療には限界があると思われます。
 

こちらは、歯根表面の感染物を除去しました。

倍率を上げます。
 

歯根表面もツルツルしてキレイになりました。

術前と術後の比較です。
 

上が術前で、下が術後です。
 

左が術前です。

術前より歯肉の腫れが良くなり、歯肉の色も良くなったと思われます。

歯周病でお困りな方、お口の中でお困りな方はご連絡お待ちしております。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史