【根管治療・根尖病変】左下奥歯の歯肉が腫れが大きくなり抜歯と言われた方を手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療を行なったケース

2025.01.27

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左下奥歯の歯肉が腫れが大きくなり抜歯と言われた方を手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療を行なったケースについてです。

患者さんは特に症状はなく、なるべく抜かない治療を知りたくてセカンドオピニオンにて来院され精密検査を希望され来院されました。

当医院のセカンドオピニオン→セカンドオピニオン

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して原因の歯を確認していきます。
 


左下の前から7番目の第ニ大臼歯の歯肉が腫れています。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大していきます。
 

拡大すると大きく腫れています。

患者さんは痛みなどの症状はないそうです。
 

歯周病の検査も行います。

歯と歯肉の間を計測し4mm以上の歯周ポケットが認められました。

歯周ポケットから排膿が確認されました。

この歯は根管治療を歯周病治療の両方を行わないと良い治療結果は難しいと判断しました。

根尖病巣もあり歯周病も進行している歯です。

この歯の状態は良くないです。

患者さんにこの画像を使用して現在の状況や当歯科医院で良いと思われる治療方法などをよく説明させて頂きました。

患者さんは当歯科医院での治療を希望されました。

まずは根管治療を優先して行います。

今回の内容は根管治療についてです。

後日、準備をキッチリして根管治療を行います。

根管治療はいつもと同じようにラバーダムを行ってから進めていきます。

当歯科医院の根管治療→マイクロスコープを使用した根管治療

この歯は咬合面(咬む面)に大きくCR(コンポジットレジン)で修復されていました。

この方は骨格的にも咬む力も非常に強いと思われます。

コンポジットレジンは歯と硬さが異なり歯にクラック(ひび)が入りやすいです。

この歯もクラックが歯髄腔までクラックが入っていました。

それだけが今回の状態の原因ではなりません。

いろんな要因が複雑に重なっています。
 

根管治療を行いました。

今回は2回の来院で根管治療が終わりました。
 

根管治療後約1ヶ月半になります。

術前の腫れは改善しています。
 

左側が術前です。

歯肉の腫れが改善されてよかったです。

患者さんも喜んでくれました。

今回はここまでです。

すべての歯がこの治療の適応ではありません。
 

■費用
 

根管治療来院回数:2回(約1ヶ月)   
費用:
セカンドオピニオン22,000円
根管治療143,000円
ファイバーコア33,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯根破折など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用し、海外で評価されている材料を使用することで少しでも根管治療の予後を良くしていきます。

患者さんの歯を長く使ってもらえるように今後とも精進してまいります。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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