【根管治療・根尖病変】右上の奥歯の根本の歯肉が大きく腫れて方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療

2024.10.19

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は右上の奥歯の根本の歯肉が大きく腫れて方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療の内容を書きたいと思います。

患者さん50代の女性です。

数日前から右上の歯肉が腫れたそうです。

痛みはなく違和感が少しある程度とのことです。

腫れていることが気になり治療を希望されました。
 


手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して確認していきます。

右上第一大臼歯の頬側の歯肉が腫れています。

 

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。

拡大すると腫れている範囲もよくわかります。

その他にも検査を行いました。

CT撮影もさせて頂き根尖病巣も認めれれました。

患者さんに検査結果や治療内容、治療期間、費用を説明しました。

今回のケースは根尖病巣がCT所見から大きいため、外科的根管治療の可能性も説明しました。

患者さんは自由診療での治療を希望されました。

後日、準備をしっかりして根管治療を開始しました。

まずは、被せ物を除去を行いました。

その後に土台を除去します。
 

土台は白い合成樹脂のレジンが入っています。

レジン系の土台は歯の色と似ています。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで、よく見えるため安心安全に土台を除去できます。

肉眼やルーペでは根管内は暗くて狭いのでどこを削っているのかわかりにくいです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)はとてもよく役立ちます。

土台を除去した後は隔壁を作成して歯を補強します。

根管治療には重要なラバーダム防湿を行い、根管治療をスタートさせます。
 

根管充填材のガッタパーチャを除去し根管内をキレイにします。

当日は根管内をキレイにして終了となりました。

後日、根幹充填を行いました。

今回は歯肉の腫れ、根尖病巣が大きいためすぐに補綴(被せ物)治療に移行しないで約3ヶ月経過観察を行いました。
 


メインテナンス時の確認で腫れが改善されていました。

術前との比較です。
 


今回は外科的根管治療は見送りたいと思います。

腫れが改善されてホッとしました。

よかったです。

再根管治療は予後が悪いことも再度説明し、次回ジルコニアという白い被せ物にする予定です。

今後も注意深く経過観察をしていきます。

今回はここまでです。

今回の治療は自由診療になります。
 

■費用
 

根管治療来院回数:2回(約1ヶ月)   
費用:コア除去22,000円
根管治療132,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯根破折など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

今後も歯を残せるように精進していきます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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