【歯を残す・歯周病治療】手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して歯がぐらぐら揺れる重度の歯周病の治療

2024.08.20

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して歯がぐらぐら揺れる重度の歯周病の治療の内容です。

患者さんは50代後半の女性です。

右上の奥歯がぐらぐら揺れて気になり歯周病の治療を希望され来院されました。
 

歯周ポケットは最大10mmがあり、歯肉から出血がありました。

他の歯も歯周ポケットが深く歯肉の炎症、腫脹などが認められます。

患者さんは歯周病の治療を受け、定期的なクリーニングも受診されていたそうです。

歯周病は個人差もあり治療はとても難しいです。

当医院の歯周病治療→マイクロスコープを応用した歯周外科処置

お口の中は暗くて狭いため歯根表面の感染物(バイオフィルムや歯石除去など)を観察し除去することは非常に難しいです。

患者さんに当院での歯周病治療や治療期間費用などよく説明し同意を得て後日治療となりました。

 

■実際の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して歯周病治療
 


このテクニックは、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)で世界的に有名な秋山勝彦先生が考案されたものです。

名称はG-SAFといいます。

G-SAFとは、Gingival Sulcus Access Flap Micro Surgeryの略語です。

詳しくは過去のブログです→【歯を残す・歯周病治療】手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して歯周ポケット8~10mmの歯周再生療法
 


上顎第一大臼歯の口蓋側近心部の歯肉を専用の器具で剥離して歯根表面を確認します。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。
 

歯根表面に茶色い歯石が付着しその上にバイオフィルム(細菌の塊)が認められます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しないと確認することを非常に難しいです。
 

歯根表面を傷つけないように慎重に歯石などを除去していきます。
 

同じような流れで頬側の近心歯肉を剥離して歯根表面を確認するとこちらにも歯肉縁下歯石が認められます。
 

歯石などを除去していきます。

その後にキレイになった歯根表面にエムドゲインを塗布して終わります。

今回はこの歯の歯周病治療について書きました。

患者さんのご希望もあり他の歯の歯周病治療も行う予定です。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)やエムドゲインを使用する歯周病治療は自由診療となります。

治療期間・回数:1回
費用(自由診療になります。):106,800円(エムドゲイン材料代込み)*大臼歯1本
リスク・副作用:出血、腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯肉退縮、しみる症状など
※歯周病の進行状態、歯の本数によって費用が異なります。
個人差や生体反応もあるため、すべての方が適応ではありません。
予後を保証するものではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

今回は以上になります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯肉退縮、歯周病治療や根管治療などご希望の方はご連絡お待ちしています。

今後とも患者さんの歯を残せる様に精進していきます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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