【根管治療・歯を残す】咬むと痛みが強い右下の奥歯の根管治療

2023.11.13

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は咬むと痛みが強い右下の奥歯の根管治療についてです。

患者さんは50代女性です。

右下の奥歯が痛みがあり手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての根管治療を希望され来院されました。

舌で触れるだけでも痛みもあるそうです。
 

■手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して口腔内診査


まずは口腔内を確認していきます。
 

頬側と舌側に黒い線が入っています。

クラックというヒビが歯に入っています。

打診痛の診査は歯を叩くと打診痛がありました。

歯肉を触ってみると…
 


黒いクラックから排膿しています。

こちらの画像は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大しています。

肉眼ではそこまで排膿しているか確認することは難しいかもしれません。
 

仮蓋を除去させてもらい根管内を確認します。

やはり、頬側から舌側に横断する形でクラックが入っています。

歯根側まで深くクラックが入っている可能性はありますが、保存ができないほどではないと判断し根管治療を開始することになりました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)で撮影した画像を使用して患者さんによく説明し同意を得て後日治療を開始することになりました。

患者さんは黒いヒビは薄々気づいていたが、歯と歯肉の間から膿が出ていることは知らなかったと言っていました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで診査、診断、治療はもちろん患者さんの説明にもとても有効です。

当歯科院は初診時に検査をして現在の状態や治療法についてお話をします。

治療は次回から開始することが多いです。

もちろん、痛みなどがある場合は応急処置や投薬などさせて頂きます。
 

■手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療


実際に手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療を行なっていきます。

当歯科医院の根管治療です→手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療
 
患者さんは痛みにとてもナーバスになっているため通常の浸潤麻酔だけでなく、下の親知らずを抜歯する際に使用する方法の下顎骨伝達麻酔も行いました。

むし歯(虫歯)などの感染歯質を徹底的に除去して隔壁という補強をしてラバーダム防湿を行いました。

この日で根管内がキレイになったと思われるため次回問題がなければ根管内に最終的なお薬を入れます。

後日、症状や根管内が問題ないと判断し根管充填を行いました。
 

こちらはバイオセラミックシーラーという根管内にお薬を入れます。
 

根管内に緊密に充填するため垂直加圧法を選択して充填しています。
 

すべての根管内根管充填が終わり土台を入れた状態です。

今回はここまでです。

回数:2回
費用:132,000円(根管治療代)+22,000円(ファイバーコア代)

当歯科院の費用です→治療費用

症状が問題なければ接着性の高い被せ物を入れてこの歯の治療が終わる予定です。

この後の治療について→【被せ物治療】根管治療からのセラミック治療について

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療などご興味があります方ご連絡お待ちしています。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史