【歯がしみる】手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した左上の歯肉退縮の治療

2022.04.14

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての歯肉退縮の治療について書きたいと思います。

今回の患者さんは左上の歯が冷たいものがしみること、歯磨きするときに痛いとのことでした。

◼︎手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての診査

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して確認していきます。

左上の前歯から数えると4番目5番目6番目の歯頸部がすり減っています。

そして、歯肉退縮といって歯肉が後退しています。
 

歯に風をかけて反応を確認するエアー痛や患部を触る擦過痛がありました。

特に症状が強いのは、4番目の第一小臼歯、5番目の第二小臼歯です。

これらの歯の歯頸部にはむし歯(虫歯)にはなっていませんでした。

患者さんによく説明し、歯肉退縮を改善するために歯肉移植の治療を提案し同意を得ました。

歯肉退縮治療をする前に歯周病治療を行いました。

当院の歯周病治療、歯肉退縮の治療の流れについて→マイクロスコープを使用した歯周病治療/歯肉退縮の治療


歯と歯の間に隙間があります。

歯肉移植をすればすべて根面が被覆できる訳ではありません。

歯肉退縮の基準があります。

手術の画像は出血などがありますので割愛させて頂きます。

◼︎術後1週間の抜糸
 

上顎の口蓋部の歯肉を採取した部位の画像です。

黒いものは縫合糸です。
 

縫合糸を除去しました。

傷口も問題ありませんでした。

この日はクリーニングと抜糸で終了です。

◼︎後日の経過
 

術前に比べ歯肉の色も改善され歯肉も増えています。
 

術前と術後です。

この画像の左側が術前です。

患者さんは術前の左上の歯が冷たいものがしみること、歯磨きするときに痛い症状は改善され喜ばれよかったです。

今後も注意深く経過観察をしていきたいと思います。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した歯周病治療や歯肉退縮の治療は自費治療になります。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史