【歯周病治療・歯肉退縮・知覚過敏】右上奥歯がしみる症状と違和感がある方のマイクロスコープを使用して結合組織移植術(歯肉移植)

2023.02.21

こんにちは。

東京都立川市にある歯医者の「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は右上奥歯がしみる症状と違和感がある方のマイクロスコープを使用して結合組織移植術(歯肉移植)を行なったケースについてです。

患者さんんは50代の方です。

右上の奥歯がしみる知覚過敏症状があります。
 

■手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して右上の奥歯を確認します。


右上の前から4番5番6番の歯肉退縮が確認されます。
 

歯肉退縮は歯肉が歯根側に下がった状態です。

過度な咬み締め、ブラキシズム、加齢の変化、過度のブラッシングなどいろんな要因があると言われています。

歯の歯根が楔状欠損といってすり減っています。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)の倍率を拡大します。
 

こちらは、前から6番目の第一大臼歯の頬側の歯肉の画像です。

黄色い印は特に歯肉が退縮し、白い歯のエナメル質が欠けて黄色い歯根の象牙質が露出しています。

よく見ると縦に白くクラックというヒビが入っています。

拡大すると歯肉退縮が進行して歯もすり減っていることがよくわかります。

患者さんによくこの画像を使用して説明します。
 

■歯肉退縮の治療について
 

歯肉退縮の治療を行う前に歯周病治療を先に進めます。

歯の歯根表面がバイオフィルム(歯垢、デンタルプラーク)、歯石など感染物が付着している場合は、先に歯周病の治療を行わないと予後がよくありません。

当歯科医院の歯周病の治療や歯肉退縮の治療です→マイクロスコープを使用した歯周病治療/歯肉退縮の治療

今回は上皮下結合組織移植術(歯肉移植)を行いました。

術中の画像は出血を伴いますので、割愛させて頂きます。

よろしければ、治療の手順などイラストにしたマイクロスコープを使用した歯肉退縮の治療のページをご覧ください。
 

■術後の経過
 

術前と術後の比較です。
 

上は術前の画像です。
 

上は術後です。

根面被覆(ルートカバー)といって歯根が歯肉にカバーされています。

よく見ると歯肉が歯冠側方向に上がり、歯の長さが短くなったと思われます。
 


しみる知覚過敏症状も改善され患者さんも喜んでもらえてよかったです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しての歯肉退縮の治療や歯周病治療、根管治療などご興味があります方はご連絡お待ちしています。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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