【メタルコア除去・根尖病変】左上前歯の被せ物の色が気になる方の根管治療

2024.11.08

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は左上前歯の被せ物の色が気になる方の根管治療の内容です。

患者さん20代の女性です。

左上の前から2番目の歯の被せ物の色、歯肉が黒いことが気になり来院されました。

以前に根管治療をされその上にセラミッククラウンの被せ物を入れたそうです。

かぶせもの色が気になるそうです。
 

こちらは口腔内写真です。

患者さんの主訴のように隣の歯と色が異なります。

写真のフラッシュなどやライトなどの強い光が当たるとそこまで気にならないが、その他の環境で色が気になるそうです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して確認します。
 

被せ物の周りに歯肉も黒く気になるそうです。

デンタルX-P写真からも金属の土台のメタルコアが入っています。
 

おそらく被せ物の色は、メタルコアの金属の色が透過性があるセラミッククラウンの色が暗くなったと思われます。

CT撮影も行い根尖部に根尖病巣と思われる透過像が認められます。

患者さんによく説明を行います。

患者さんは治療を希望されました。

まずは根管治療から始めることになりました。

後日、準備をしっかり行い治療になります。

まずは、被せ物を除去します。

その後にメタルコアを除去します。
 

被せ物を除去したところです。
 

歯と歯の間の歯肉が黒いです。

メタルコアが太く長いため慎重に除去していきます。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用しないとメタルコア除去はとても難しいです。

メタルコア除去後は隔壁を作成しラバーダム防湿を行います。
 

こちらはラバーダム防湿をして根管治療を始めます。

オレンジ色の部分はガッタパーチャといって以前の根管充填材です。
 

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管内をキレイにします。

根管内からガッタパーチャがごそっと取れてきました。
 

根管内を機械的清掃と化学的清掃を行いました。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管内が問題ないことを確認し最終的なお薬を根管充填を行います。

今回はここまでです。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで治療の質の向上、治療時間の短縮、術後に患者さんへの治療動画での説明ができるなどなくてはならない設備です。

■費用

根管治療来院回数:1回   

費用:
コア除去22,000円
根管治療88,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感、歯根破折など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

今後も歯を残せるように精進していきます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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