【根管治療・根尖病変】根管充填材(ガッタパーチャ)が根尖外に出て痛みが続く方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療

2025.09.29

こんにちは。

東京都立川市の歯科医院「Inoue Dental Clinic」歯科医師の井上貴史です。

今回は根管充填材(ガッタパーチャ)が根尖外に出て痛みが続く方の手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療について書きたいと思います。

患者さんは歯の根管治療を受けたそうです。

痛みや顔の腫れなど変わらず来院されました。

自由診療の精密検査(22,000円)を希望されました。

まずはお話をよく聞きます。

患者さんによく説明し同意を得てX-P撮影を行いました。
 

根尖病巣が大きく、白い不透過像はおそらく根管充填材(ガッタパーチャ)の可能性が高いです。

根尖外に出ています。

患者さんによく説明し同意を得て次回自由診療の根管治療を希望されました。

この日には治療を行いません。

除去の計画などを立てて治療に臨みます。

後日、患者さんから症状が出てきたため早く診察してほしいと連絡がありました。

来院してもらい確認します。

仮の蓋を除去すると出血と排膿が根管内からドクドク出てきました。
 

出血や膿を出し切ります。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管内を確認します。

オレンジ色に見えるのがガッタパーチャです。
 

これを除去しないと根尖病巣へアプローチできません。

このガッタパーチャが根尖外に出ているために細菌が集まりやすく炎症が起こっていると思われます。

除去しないといけません。

根尖外のガッタパーチャの除去はとても難しいです。
 

こちらの画像は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用して根管治療専用の器具でガッタパーチャを掴んだ瞬間です。
 

そのままガッタパーチャがスルスルを出てきました。
 

こちらが除去したガッタパーチャです。

根管内を機械的に清掃しよく洗浄しました。

デンタルX-P写真を撮影をします。
 

術前の白い透過像がなくなり、ガッタパーチャが無事に除去できました。

その後、患者さんの痛みや腫れは改善されました。

症状が改善されてよかったです。

今後も注意深く経過観察をしていきます。

マイクロスコープがなければ除去は難しかったと思います。

しかし、マイクロスコープを使用すれば、根尖外に出たガッタパーチャがすべて除去できる訳ではありません。

外科的処置により除去が必要なケースや除去が困難なケースもあります。

今回はここまでです。

今回のケースは自由診療で行なっています。

治療来院回数:1回
費用:根管治療165,000円
リスク・副作用:腫脹、疼痛、歯肉の違和感など
すべての歯が適応ではありません。
詳しくは担当歯科医師にご相談下さい。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療などご興味があります方はご連絡お待ちしております。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史
 
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